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IMAGINE顧客心理研究室2026-09-013分で読めます

研究テーマ:成果の確かめ方

広告を見た人は、管理画面の外で何をしているのか

クリックしなかった人、コンバージョンしなかった人の行動は記録に残りません。残らない部分で何が起きているかを観察します。

記事の性質
観察の場面は、複数の事例を組み合わせた架空の例です。特定の実在企業を観察したものではありません。
想定読者
広告運用の担当者と、その報告を受ける人
著者・確認
株式会社スパークル(研究員が確認のうえ公開)

観察

月次の広告報告会議を想像してください。表示回数24,000回、クリック120件、問い合わせ2件。数字は正確で、レポートもきれいです。

そこで誰かが聞きます。「クリックした残りの118人は、どこへ行ったんですか」。

会議は少し静かになります。管理画面のどこを開いても、その答えは書いてありません。

仕組み

管理画面が記録しているのは、広告システムの中で起きた行動だけです。表示された、クリックされた、フォームが送信された。この3つの間にある行動は、記録の外にあります。

外で起きていそうなことを並べてみます。

  • 社名を控えて、後日あらためて検索する(指名検索として現れ、広告の成果には数えられません)
  • ページを見て、上司や同僚に口頭で「こんな会社があった」と話す
  • 既存の取引先に「こういうことはできないか」と相見積を取る
  • ブックマークして、予算の時期まで放置する
  • URLを社内チャットに貼る(開いた人は「別の訪問者」として数えられます)

管理画面に写る

  • 表示された
  • クリックした
  • フォームを送った

写らない(118人の行動)

  • 社名で検索し直す
  • 上司や同僚に口頭で話す
  • 既存の取引先に相見積を取る
  • 予算の時期まで寝かせる
  • 社内チャットにURLを貼る
fig.01118人の行動は、右側で起きている。右側は管理画面に写らない。

どの行動も、買い手にとってはごく普通の検討の一部です。そして管理画面には、そのすべてが「直帰」「未コンバージョン」としてしか写りません。数字が間違っているのではなく、写している範囲が狭いのです。

よくある誤解

誤解1:コンバージョンしなかった人は、興味がなかった。

上の行動リストは、全員「興味があった人」の行動です。興味の有無と、その日フォームを送るかどうかは、別の判断です。特にBtoBでは、興味を持った日と問い合わせてよい状況になる日が離れていることが多くあります。

誤解2:計測できない行動は、考えても仕方がない。

計測できないことと、確かめられないことは違います。管理画面の外の行動は、聞けば分かることが少なくありません。聞く相手は、実際に問い合わせてきた人です。

確認方法

問い合わせフォームや初回の商談で、「何で知りましたか」の代わりに、こう聞いてみてください。

「最初に知ってから今日までの間に、何をしましたか」

最初の接点だけを聞くと「検索です」で終わります。間の行動を聞くと、比較した相手、社内で相談した相手、寝かせていた期間が出てきます。それが118人の行動の、数少ない実測データになります。

小さな実験

直近の受注1件だけでいいので、経路を遡って書き出してみてください。先方の担当者に聞ける関係なら、直接聞くのが一番正確です。

最初に知ったきっかけ、社内で誰に話したか、他にどこと比べたか、決め手は何か。1件分の記録が、管理画面のどの数字よりも、次の広告の判断材料になることがあります。

持ち帰れる確認項目

  • 問い合わせ時に「最初に知ってから今日までの間に何をしたか」を聞く
  • 直近の受注1件の経路を遡る

適用できない条件

  • 管理画面が購入まで写しているEC

根拠・参照

  • 書籍『広告を見た人は、どこへ行ったのか。』
この話を自分のサイトで確かめる

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この研究テーマの続き

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