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IMAGINE顧客心理研究室2026-09-193分で読めます

研究テーマ:顧客・社内の意思決定

「比較」で検索する人と「困りごと」で検索する人は、別の人である

困りごとで検索する人は、まだ買うと決めていません。同じ「お問い合わせ」ボタンでは、片方にしか応えられません。記事の終わりに置くものを、検索した人の用事に合わせます。

記事の性質
観察の場面は、複数の事例を組み合わせた架空の例です。特定の実在企業を観察したものではありません。
想定読者
記事やコラムを書いているのに問い合わせが増えない、BtoB企業の担当者
著者・確認
株式会社スパークル(研究員が確認のうえ公開)

観察

外観検査の装置を売る会社が、記事を2本書いたとします。

1本は「外観検査の見逃しを減らす方法」。もう1本は「外観検査装置の選び方」。どちらの記事の終わりにも、同じボタンが付いています。「お問い合わせはこちら」。

1本目はよく読まれますが、ボタンは押されません。2本目はあまり読まれず、ときどき押されます。

月次の会議で、1本目は「効果がない記事」に分類されます。

仕組み

2本の記事を読みに来るのは、別の人です。同じ人の、別の時期であることもあります。

「見逃し 減らす」と打つ人は、困っています。装置を買うとは、まだ決めていません。人を増やすのか、照明を変えるのか、手順を見直すのか。装置は、いくつかある手の一つです。

「装置 比較」と打つ人は、装置を買うことをほぼ決めています。知りたいのは、各社の違いと値段です。

困っている人に「お問い合わせ」を出しても、問い合わせることがありません。何を聞けばいいのかが、まだ分からないからです。

困りごとで検索する人

  • 打つ言葉:「外観検査 見逃し 減らす」
  • 装置を買うとは、まだ決めていない
  • 知りたいのは、原因と打てる手
  • 次にしたいのは、自分の現場に当てはめること

比較で検索する人

  • 打つ言葉:「外観検査装置 比較」
  • 買うことは、ほぼ決まっている
  • 知りたいのは、各社の違いと値段
  • 次にしたいのは、候補を絞ること
fig.01困りごとで検索する人と、比較で検索する人。打つ言葉も、次にしたいことも違う。同じボタンでは、片方にしか応えられない。

よくある誤解

誤解1:困りごとの記事は、問い合わせにつながらないから要らない。

研究所の見立てでは、比較の段階で候補に挙がるのは、その前から名前を知られていた会社です。困りごとの記事は、その「知られていた会社」に入るための場所です。

成果が、問い合わせの数には出ないだけです。

誤解2:1本の記事で、両方の人に応えればいい。

両方に向けて書くと、どちらにとっても長すぎる記事になります。困っている人は、装置の仕様の表まで読みません。比べている人は、原因の解説を飛ばします。

確認方法

  1. Googleのサーチコンソールを開き、自社に来ている検索語を上から20個書き出します
  2. 「困りごと」「比較」「名前で探している」の3つに分けます
  3. それぞれの検索語で人が着地するページを開き、読み終わった場所に何が置いてあるかを見ます

困りごとで来る人の着地ページに「お問い合わせ」しか無ければ、その人には行き先がありません。

小さな実験

困りごとの記事を1本選びます。終わりの「お問い合わせ」の上に、小さな一歩を1つ足します。

  • 「見逃しの原因を切り分ける確認表(A4・1枚)」
  • 「装置が向く工程、向かない工程の目安」

問い合わせの数は数えません。足した一歩が押された数を、4週間数えます。

検索語がどの段階のものかは、検索キーワードの向こう側で見分けられます。言葉を入れると、言葉の形から決まりに沿って段階を判定し、その人が何と比べている最中かの想定を返します。検索の数や、いまの検索結果は見ていません。

持ち帰れる確認項目

  • 自社に来ている検索語20個を、困りごと・比較・名前で探している、に分けたか
  • 困りごとで来る人の着地ページに、問い合わせより手前の一歩があるか
  • 記事の成果を、問い合わせの数だけで測っていないか

適用できない条件

  • 検索から来る人がほとんどいないサイト(紹介と既存取引が中心)

根拠・参照

  • 検索キーワードの向こう側(/tools/search-intent)
この話を自分のサイトで確かめる

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2-4 検索した人の用事顧客・社内の意思決定

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